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ここは未来を創る場所。京都の経営者たちの情熱とは?

皆さん、こんにちは。
京都市広報担当のヒロです。

京都と言えば、西陣織や清水焼など「伝統産業」のイメージをお持ちの方が多いかも知れませんが、起業のメッカでもあるのです。

長年にわたって培われてきた技術は人類の英知。そこから最先端の産業を生み出すのが、京都の強みです。

京都市では、このまちの強みを生かし、地域と共に発展を目指す「地域企業」の皆さんによる、社会課題の解決の取組や、新たなビジネスの創出への支援に取り組んでいます。

先日、そんな「地域企業」の皆さんが集まって社会実験等に取り組む「京都・地域企業 未来の祭典」が開催されたので取材してきました。


未来に向けたキックオフ!

会場には100名近くの起業家や経営者の皆さんが集まっています。
地底をうごめくマグマのような秘めた熱気を感じつつ「勉強会」が開幕。
これまでの「実験」の成果が共有されました。

ビーガン(菜食)と焼肉!?


そんな真逆の組み合わせにも思える取組を発表されたのが、
玉木千佐代さん(合同会社KYOTOVEGAN)と
平野仁智さん(株式会社全笑)。

(左)平野仁智さん (右)玉木千佐代さん

玉木さんは、千年を超えて自然と共生する暮らしの文化を育んできた京都から、ビーガンを普及する活動をされています。

この未来の祭典をきっかけに、香辛料原料の加工卸や障がい福祉事業所、飲食店などの経営をされている平野さんと出会い、ビーガンと焼肉という異色な組合せの「実験」に取り組まれています。

「ビーガン」と聞けば、ものすごくハードルが高いものに感じますが、よく考えれば「精進料理」も菜食に近いもの。「一汁三菜」など元々日本人が育んできた食文化とも、相性は良いのかも知れません。

今後の展開が楽しみです。

ご縁も素材も循環する倉庫!?


山本麻友美さん(京都芸術センター副館長)と
宇都宮信人さん(unkowncinema.kyotobase)からはアート×循環×野外シネマの取組をご紹介。

山本麻友美さん

アートの創造力をビジネスに生かす
そんな新たな潮流が。

京都を代表する文化芸術拠点・京都芸術センターでは、令和4年度から「アート×ビジネス共創拠点『器(うつわ)』」を設置。
施設の一部をスタートアップやソーシャルビジネスなどの企業向けオフィスとして貸し出すなど、アートとビジネスの接点を生み出す取組を進めています。

そして宇都宮さんは「航海薄明」というプロジェクトチームで、大丸京都店の屋上など京都各地で野外上映会を行い、ひと味違った映画体験を提供されています。

星空の下で映画鑑賞とか、一生忘れられないですね。

宇都宮信人さん

「地域企業未来力会議」での出会いをきっかけに、循環フェスの運営等を行う「株式会社ヒューマンフォーラム」とも連携。

「マテリアル(素材)の循環」をテーマに
「KYOTO MATERIAL YARD(京都素材倉庫)」
というプロジェクトを立ち上げられました。

キックオフイベントを開催!

開催日:2024年9月21日・22日
会 場:京都芸術センター
・3点まで古着を無料で持ち帰れる
 リユースマーケット
・琵琶奏者によるライブ演奏も楽しめる
 野外映画上映「犬王」
・リユースやアップサイクルをテーマにした
 茶会「古今めぐる茶会」
 盛りだくさんの内容!

創造の「源泉」とも言われる文化芸術が、いろんな人々をつなぎ、刺激となって、新しい発想やアイデアにつながっていく。
これまであまり接点がなかったように思える新たな“つながり”から何が生み出されていくのか興味津々です。

この機会に芸術センターに訪れてみたくなりました。

お金の革命!?


お金で人は幸せになれるのか?
そんな永遠の問いの答えが見えそうな取り組みがありました。

中田俊さん(株式会社夢びと)が取り組まれている地域通貨「京都祭コイン」は、持続的な“共感”の経済圏を広げていこうとするもの。
1como=1円で利用ができ、京都祭コインに参画する加盟店が実施する体験などに参加できます。利用者は、ユニークな取組をしている地域の人や企業などとつながり、応援することができます。

ものを買ったり貯めたりするのではなく、共感を育てるお金。
とんでもなく素敵ですね!

中田俊さん

ある意味「お金」が分断してきた人のつながりや格差などを、「お金」で解決していく。私にはお金の革命に思えます。
今年から京都市の「ふるさと納税」にも

そしてこの「京都祭コイン」に参画されている
齊藤徹さん(株式会社アグティ)は、
働いても良いし喋るだけで帰っても良い。いつ来てもいいし、いつ帰ってもいい。そんな地域循環型のワークシェリングスペース「ACWA BASE」を久御山町で運営されています。

ここで「京都祭コイン」を使うことで、「お金」と「思い」が地域の中をぐるぐる回り、関わる人を更に豊かにしていきます。

齊藤徹さん

そして、この取組を高齢化が進む洛西ニュータウンでも展開。
自宅に引きこもりがちな高齢者の皆さんの居場所につながっているとのこと。高齢者に留まらず、孤立や孤独が深刻な課題となる今。
誰もが自分らしく生きていける社会の姿が見えてきます。

お年玉やご祝儀など、思いのこもったお金は、ちょっと違ったありがたさや温もりがありますよね。
そんなお金が広がれば、思いやりに溢れた社会になっていくのではないか。

そんな希望と心強さを感じました。

未来と夢が詰まった場所

今回はじめて、「未来の祭典」キックオフに参加しました。

経済性を追い求め、豊かになったように見える一方で、私たちは格差や貧困、孤立や孤独など様々な深刻な社会課題に直面しています。
そんな中、起業家や経営者の皆さんが熱い情熱を持ってそうした課題に向き合っておられる姿に、感動とたくさんの勇気をいただけました。

これからもたくさんの出会いと“化学反応”で、京都から世界を変えるプロジェクトが生まれてくる。そんな期待と、京都の持つ力強さの一端を感じた1日でした。

これからも皆さんの挑戦に目が離せませんね!


「未来の祭典」から生み出される「実験」は次々更新されます。
こちらでご確認ください。

📝ヒロ(市長公室広報担当)
広報担当2年目の職員。台風10号が接近中です。私も人生迷走気味ですが、この台風は迷いすぎです。こんなに予報がみるみる変わるとは。現代の科学をもってしても、自然を読むって難しいんですね。まぁ人生もおんなじですね…。皆さま備えを万全に


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