お喋りしながら、映画鑑賞
皆さん映画はお好きですか?
以前はまちなかに大小たくさんの映画館がありました。ここ京都にも。
大きなスクリーンに映し出される美しい映像と包み込むようなサウンド。
家のテレビでは味わえない臨場感と迫力が味わえます。
そんな映画が、日本で初めて映されたのが京都でした。
京都映画賞の創設
1897(明治30)年、フランスのリュミエール兄弟によって発明された映画を、実業家・稲畑勝太郎が日本に持ち込み、木屋町にあった京都電燈株式会社(現在:立誠ガーデンヒューリック京都)の中庭で試写実験を行いました。
その後、太秦などを中心に「東洋のハリウッド」と呼ばれるほど映画文化が盛んに。多くの作品や名優、映画の担い手を輩出してきました。
しかし、時代と共に映画の製作は下火になっていきます。
そこで京都市では、映画文化の継承・振興、京都での映画製作をもっと盛り上げようと、令和4年度に「京都映画賞」を創設しました。
どこで観る?野外だ!
「スクリーンは空気だから」
「重りが重くて設営に意外と時間がかかるよ」
企画会議では謎の言葉が飛び交います。
スクリーンは空気?って、なんかの幻想ですか?
昨年度の京都映画賞では、市役所前広場を会場に「野外上映会」を開催しました。より多くの方に気軽に、そして身近に映画の魅力を感じてもらおう!その思いの行きついた先の結果が「野外上映」でした。
やってみたら好評で、多くの方に作品をご覧いただくことができました。
じゃあ今年も!ということで準備を着々と進めています。
映画の海から作品を探し出せ!
今年は昨年度より、もっともっと魅力的な上映会を!
企画会議では、みんなで知恵を絞って意見を出し合います。
まずクリアしなければならないのは権利関係です。
映画の権利は、大きく分けて2つ。
①シアトリカル(興行・映画館)と
②ノンシアトリカル(非劇場:公共のホールなど)です。
野外上映は、ノンシアトリカル。
上映作品が決定したら、配給会社を調べることから始まります。
実は、これがひと苦労。
配給会社がシアトリカルとノンシアトリカルの両方を管理している場合もあれば、ノンシアトリカルだけを別の会社で管理している場合もあります。
野外上映会を一緒に進めてくれている株式会社ディレクターズ・ユニブ(以下「DU社」)の皆さんが、懸命に作品を探し出してくれます。
DU社板倉社長|作品によっては、野外上映自体がNGの場合もあります。条件は作品ごとに細かく決められていて、丁寧に確認をとっていく必要があります。そのあとも、上映媒体の発送日などを決めたり、チラシなども必ず印刷前に全て確認をしてもらうなど、クリアすべきことはたくさんあります。
野外のスクリーンは空気式?!
皆さんスクリーンってどんなイメージですか?
学校や会社のプレゼンなんかでよく見るペラペラのもの?
それでは風に煽られてうまく映すことはできません。
板倉社長|うちでは空気で膨らますスクリーンを使っています。しっかりと重りで止めるので風に強くて安全です。重りでスクリーンもピンと張るので、とても重宝しています。
うーん、見たほうが早い!
9月21日(土)、22日(日)に京都国際マンガミュージアムで開催された「KYO-MAF“Anime Cinema Night”」で設営の様子を見せていただきました。
野外上映の魅力とは。
ネットがあれば、どこでも映画が見られる時代。
そんな時代に、野外上映会に来る人はいるの?とちょっと不安…
板倉社長|映画館では音を立ててはいけませんが、野外はそもそも音だらけ。多少の話し声は気になりません。お友達やご家族と来て、感想を言ったりしながら楽しく見ていただきたいです。
友人や家族と一緒に笑ったり驚いたりしながら、また自分とは違うタイミングでの笑い声に、いろいろな感じ方の発見があったりとか。夜空の下の開放的な空間で映画を鑑賞できるなんて、とても魅力的ですね。
“京都シネマスクエア”(野外映画鑑賞会)
【本イベントは終了しました】
今年の「京都シネマスクエア(野外映画鑑賞会)」は、10月19日(土)20日(日)京都市役所前広場で行います。
ラインナップはこちら!
今年は「京都でロケを行っている作品」と「昨年度の作品賞ノミネート作品」をテーマに上映作品を選びました。
見慣れた京都のまちなみがスクリーンではどう映るのか。
「あ、あそこだ!」「これどこだろう?」とお話ししながら見てください。
また、京都国際学生映画祭ともコラボレーション!
学生のみなさんにも、是非見ていただきたいです。
一夜限りのまちなか映画館。
ぜひご来場ください。
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12月26日(木)午後6時まで投票受付中です!
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